スカラ座

今シーズンも昨日のチャンピオンズリーグ決勝、今日のコッパイタリア決勝で幕を閉じる。
私もあと数日間の怪我人のリハビリでバカンスに入る。

先日、5月3日に夫婦仲良くミラノのスカラ座に行って来た。と言ってもオペラやバレーを観に行って来たのではない。以前にもこのブログで紹介したピアニスト、ピッコログランデ(本名はElena Chiavegato 彼女のホームページが出来たので一度訪れてください)について書いているが、その彼女が、スカラ座で有名ピアニスト LANG LANG公開レッスンの生徒としてオーディションに合格し、他2人の若きピアニストと共に指導を受けたのである。
オペラとかバレーでは、興味もないが、自分の知り合いがスカラ座で演奏するという事で、仕事もそこそこに行って来た。もちろん スカラ座の前は頻繁に通るが、中に入ったのは初めてである。(家内は数回すでに経験している。)

このLANG LANGという人物をただスカラ座で指導する一人のピアニストであろうくらいにしか思わず、予備知識も無いままに行ったのであるが、第一印象は、何か田舎くさいという感じだった。お世辞でも格好良いとは言えなかった。私のイメージするピアニストとは、かけ離れていた。
ところが、まず、一人目の青年が演奏し、その演奏の指導を始めたのである。LANG LANGが、ある部分をもう一度弾かせ、彼のイメージ、および楽譜のポイントを詳細に説明した。その後、彼がその部分を演奏したのである。
その青年の演奏を聴いてもすばらしいと思ったが、この同じ部分をLANG LANGが弾くと全く違うのである。
こうも違うのかと愕然とした。
同じ曲を弾いているし、青年の弾いた音色も決して悪いとは素人なりに思わなかった。むしろLANG LANGの演奏を聞かなければ、それで満足であった。
しかし、LANG LANGの演奏を聴くと、この青年が弾いた曲とは、別物のように感じた。以前に、指揮者が変われば、その曲も変わる事は、聞いていたが、眼の前でその現実を体験し、少し興奮した。

この二人の違いは何なのだろうか。多分、技術的な物ではないと思う。
それは、ピアニストとしてというよりもその人のその奥深さの違いなのではないのだろうか。同じ楽譜を見て何を表現できるかなのだろう。
青年の演奏はすばらしい。しかし より素晴らしく聴こえるには、音符と音符が連なることで全く違う音色を作り上げるという音のコーディネーションの能力の違いなのであろう。まさに、そこには、ピアニストとしてだけではなく、人間としての深みが必要となってくるのであろう。

芸術も、スポーツでも全く同じなのだろう。
ほんの一部の違いが全体のすべてを変え、全く別物にしてしまう。絵画の世界でもほんの一筆がすべてを変えてしまう。という事は、聞いた事はある。
サッカーでもある状況で、ほんの小さな仕草を仕掛ける、またはそれを意識するだけで すべてを変えてしまう。きっと これは、勉強して、練習して養えるものではないのではないだろうか。
各界の上級者、超一流という人は、そのちょっとの違いを心得ているのだろう。
その道の達人を見ていると、どこか遊びというか余裕というか、ほんのちょっとの「息のため」を作って表現できる。そして、それが楽しんでいるようにも見える。また、そのためのある種のこだわりが感じられる。
徹底的に基本が身についている事は、当然なのではあろうが、そのあとは、そのひらめき、その感性が物を言うのだろう。

では、一流といえる芸術の世界、スポーツの世界に於いて 指導者は、何ができるのだろうか。
基本は教える事はできてもその先は教えることはできない。また、教えるべきではないのではないだろうか。
必要とするのは、その専門以外の経験、思考が、その専門分野に物凄い影響を与える。
結局、よく遊び、よく学び、そして とことんやってみる。
それが最終的に自分の表現の助けとなるものだと強く感じた。
真面目に一生懸命だけでは、何もならない。
これは すべていおいて言えることなのだろう。

そう思うとサッカー選手が、女の子を引きつけるのにも優れているのが分かる。サッカーで通用する感性が、女の子を口説くことにも重宝するのだろう。
相手の気持ちが分かるのだろうか?
私も 今からでも遅くない。もっと感性を磨こう!もっと遊ぼう!



Chopin - Lang Lang - Valse Brilliante





コメント

  1. 2年前から始めたゴルフのおかげで小学校からの左の足の付け根のひっかかる違和感が楽になりました。右利きなのに左足と左手のほうが重要だったなんてビックリです。水も滴るテンプレート見逃しました。残念。
    お仕事頑張って。kageyama

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  2. 今から誰か口説くの?(笑)

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