フィジカル5

私は、以前からトレーナーを辞めてフィジカルコーチになりたいと思っている。その病気がまた再発し始めている。
トレーナーは、、チームにおいてある意味でディフェンシブなポジションである。
要するに フィジカルコーチがとことん身体をいじめて壊し、トレーナーがそれを治す。すべてが こうではないが、まあこんなもんだ。
清水エスパルス時代からいろいろなフィジカルコーチと出会ったが、この人は凄いという人とあったことがない。強いて言えば、エメルソン レオンが 連れて来たイナルド氏くらいだ。あとは、パッとしない。
しかし、イナルドも自分のポリシーみたいな物は持っていなかったように思うが、やっていたことは、理にかなっていた感じがする(今、思えばであるが)。何しろ 選手のデータが上がった下がったということに視点を置き過ぎ、その選手が、必要としているフィジカルを追及していないからだ。
私のフィジカルについての師匠は、長崎文彦先生である。(専門は、循環器内科であるが、それをベースにスポーツマンをフィジカルの観点から鋭い分析をする)
彼自身がトライアルロンをやっていたこと、そして、サッカーというスポーツに全くの素人であったということで、医科学者としての分析が我々現場の人間には、大変参考になった。
私は、清水エスパルス時代に早速、当時、サテライト監督(現、日本代表の大木 タケシコーチ)に話し、毎週、勉強会を開いたりした。
長崎先生は、私たち、サッカー界で働いている人間には無い視点で、サッカーを観ることが出来るので何回も驚いたことがあった。
例えば、サッカー界でフィジカルが強い(サッカー界でいう強い)選手が ミッドフィルダ―のポジションをやっていた(これは ある意味最もである)が、先生は、こう言った。「なぜ こんなフィジカルの強い選手を中盤に置いておくのだ?もったいないではないか!サイドバックにしてもっと長い距離を走らせれば良いのでは! 彼なら 何回でもゴールラインからゴールラインまで往復出来る選手だよ」と言われた。私は、これを聞いてびっくりした。
「なぜ、フィジカルのトレーニングで前に走る練習ばかりするの?試合中は、左右、後ろと走り、方向転換が重要な要素なのに練習は、80%が前向きのダッシュの練習ばかりだけど何か理由があるのか」とも聞かれたことがあった。
他にも沢山あるが、サッカーに対して素人だから、自らが動きを分析し、疑問に思うのであろう。
こんな先生に出会い、フィジカルに対しての疑問が解け始め、私自身が考えるようになり、何が良いことかが分かるようになってきた。そして また 新しい疑問もたくさん出て来た。
フィジカルトレーニングの重要性は、各選手の数値を上げることではなく、サッカーに必要な、また、その選手に必要なトレーニングを分析し、行うことがフィジカルコーチの仕事であるのだ。
また、怪我を予防をするのは、我々トレーナーではなくてフィジカルコーチであることが全く理解されていないことにがっかりする。
私は、選手の怪我(慢性痛等)のメカニズムについて分かっていないフィジカルコーチにはがっかりするし、彼らが壊した選手を我々が手当てしなければならないことの不甲斐なさを感じている。
まして、彼らの方が年棒が高いこと、働く時間が少ないことで ますます 私は、この職業に憧れている。
私にフィジカルコーチをやらしてくれたら ちょっと違った指導が出来ると思っているが、そう思っているのは、私だけなのかもしれない。そんなに世の中簡単ではないのかもしれない。
それにしても フィジカルコーチさん達よ!もうちょっと視点を変えて勉強したら良いのでは!
数字を追うより、サッカーを分析しろ!と言いたい!
どこかのチームでフィジカルコーチとして私を雇ってくれるなら喜んでやらせてもらいたい
どこかのオーナー紹介して!!!!



コメント

  1. 確かに。フィジカルが強い選手をサイドバックに…という発想は無かったですね。まあクロス/ドリブルの精度等求められるものもありますが、素質はあるのかもしれません。

    自分で「やれる」をいう実感があるのなら、後はチャンスだけですね。がんばってください!

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  2. 同感です

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  3. いつかやれるといいですね!

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