灰色の猫は存在しない
クロネコのタンゴという歌を知っている人は、このブログの閲覧者には、もう少ないだろう。この歌はイタリアの「Volevo un gatto nero」(黒猫がほしかった)が原曲である。詳しくはこちら
この黒猫はこちらイタリアでは不幸を呼ぶといわれているらしい。
私達の医療分野では、その白、黒を最終的判断するのは、医者である。この責任は大変重要である。
私のような針灸マッサージ師が、いくら白だ、黒だと言っても、それは、灰色と同じであると第三者には受け取られてしまう。それもあたり前で それだけの責任もないからだ。
特に筋肉系のトラブルは、骨折等のトラブルと違って、再発しやすいし、負傷した筋肉の部分だけの問題ではないので白、黒を判断するのは、とても難しい。
しかし、判断しなければならない。
これこそ経験が物をいう。いくら勉強しても自分が担当者になって、参考文献を尊重しながらも、その選手の患部の状態、身体全体のフィジカルの状態を総合的に判断しなければならない。
何となく良くなっているとか、痛みがないからとかではなく、それぞれの段階でのテストがネガティヴであることが必要で、そして、完全復帰までのプロセスにおいて 現時点はどこにいるのかを把握し、次のステップに進むべきかどうかを考えなければならない。
常に早すぎてはいけないし、かと言って遅すぎるのも良い事ではない。
いつも、このことでドクターと討論になってしまう。
前回の担当した足首の捻挫のリハビリでは、早く走り始めろといわれ、私は、まだ、その状態で無いから早すぎると主張し、今回は、その反対で、もう走り始めるべきだと私が言うと、まだだと言われ、討論になってしまう。
私は私なり、理論武装しているが、その言い方とタイミングがなかなか難しい。
そして、責任者である医者は、監督にこの選手は、使えるかどうかと聞かれたら、YESかNOかのどちらかの答えを言わなければならない。
まさしく、白か黒かで灰色という答えはない。
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