チームドクターの仕事2

昨日は、清水エスパルスの残留が決まり、ほっとしている。大榎監督とは、兄弟のような関係だから、他の監督だったらここまで思わなかっただろうが、とにかく、残留して良かった。
残留して良かったが、金がないクラブは、このような事が、これからちょくちょく起こるだろう。今までが上手く行きすぎだったようにも思うのは、私だけかな?

もちろん お金だけの問題ではないし、フロントの経験も重要な要素となることは間違いない。でも 補強すべきポジションを補強できなかったり、失敗すれば、 監督、選手がいくら頑張ってもしれている。それこそ、今年は、うまく行っても来年は、分からない。

ところで、本題に入ろう。

ミランのドクターは、どんな医者であるかというと整形外科医ではない。私が入る前は、整形外科医とその他のことをするスポーツドクターの2人でやっていて、この時は、うまくいっていたようだ。
それから、この整形外科医がいなくなって、残ったドクターが、すべてを担当し始めたからてから大変になったようだ。そして それから2年後に私は、ミランに入った。

彼は、第1専攻が外科(何の外科かは知らない)で、第2専攻がスポーツ医学らしい。
何しろ、整形外科的な知識はあっても経験がない。したがってすぐにスペシャリストの診察を受けに行くことになってしまう。
これには、良いこともあるが、ただの時間の無駄なこともある。こんな症例で、わざわざスペシャリストに診せる必要はないという事も、多々あるが、しょうがない。そして、ちょっとした切傷の縫合も救急病院に送ることもある。

しかし、良いこともある。
先日もスエーデンの腱のスペシャリストという医師にアキレス腱炎の診察を受けさせ、エキセントリック、アイソメトリックのトレーニングを使ってのリハビリを処方してもらい、エコーも面白い取り方をしていた。これは、我々にとってはとても勉強になり、得した気になった。

結論的には、現場では70%が、整形の領域だから、やはり、1人は、整形外科医が必要かもしれない。しかし、その整形外科医が、その道のスペシャリストを上手く使うことができ、自分の力量を誤ると、返って悪い結果になりうることもあるのだろう。

結局、経験と人間性だという事になる。スポーツ界の医療では、医師が何科であるとか関係ないかもしれない。




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