食事



今回のアメリカ遠征も終了した。1分3敗である。ちょっとまずいなと思うが、これを考えるのは、私ではないからまあ深く考えない。
今は、ボストンからドイツのバイエルンに向かっている機中であるが、遠征のことは、これからあまり書くことがないだろうから、今回は、食事について書く。
世界のトップクラスの選手が、何を食べているか関心がある人は多いと思うが、そんなに凄いものは食べていないというか、そんなに管理はされていないということである。これは サッカーというスポーツだからかも知れないし、野球とかはもっと自由かもしれない。みんなコーヒーに山ほど砂糖を入れるし、ジェラ―ト(アイス)もたくさん食べる。
私は、栄養士でないので、これが正しいとか、間違えとか言う気はさらさらない。まして、医学、栄養学などは、5年先は、全く正反対のことを主張することがあるので 何が良くて何はダメとかムキになる必要は無いと思っている。大切なことは、美味しいく、楽しく食べることである。その方が良いと「脳内革命」の著者春山茂雄氏も言っている。
ところで、ACミランは、海外遠征には、専属の調理師が帯同する。これは、イタリア人が食にこだわるからか、イタリア料理しか食べることができないからかは分からない。まあ、チャンピオンズリーグやトヨタカップは、重要な試合なので普段食べている物を食べることが大切なことは確かである。最近の日本代表チームは、帯同されているようであるが、クラブチーム単位では、どうしているのだろうか。
今回のアメリカ遠征も帯同している。名前は、MicheleとOscarである。もう何十年もミランの海外遠征では彼らが仕切るのである。
Micheleは、ミランの会長(現総理大臣)のベルルスコーニ氏のお抱えの調理師である。
私もイタリア生活10年になり、遠征でいろいろな高級ホテルで食事をする機会があるが、彼らの料理は、ひとランク上である。単なるパスタ料理でも何か一味違うので、満腹になってももうちょっと欲しくなる。
料理に関心がない私が言うから疑う人もいるかもしれないが、同僚のイタリア人も同感だから本物だろうと思う。また、ミラノでも高級レストランに選手と行くことがあるが、やはり違うのである。
このため海外遠征では、我々スタッフはもちろん、選手も、太ってしまう者が多いのもわかる気がする。
私は、トップチームに帯同し始めた2年で5kgほど太ってしまったし、コレステロールもかなり高くなってしまったので、現在は遠征とか練習場での食事は抑えるようにしている。
それから話は変わって、日本食ついてだが、好きな選手が多いようだ。中には週2回もお寿司を食べている選手もいるし、日本食のレストランのオーナーもいる。
一般的な食事に関することは、他の専門家がいろいろ書いているのでそちらに任せるが、イタリアでは、地方の方がほんとにおいしいものが食べられる。しかもミラノから50km離れた街には もうその街の特産品がある。
先日、ローディーという街(ミラノ市内から50km南)に住んでいる同僚MARCOに招待されて、自らが作ったリゾットサルシッチャ(ソーセージのリゾット)とアンティパストとして細切れにした新鮮な生牛肉(レモンと塩だけで味付けした物)を出してくれたが、最高であった。その日は、普段、肉を食べない妻が美味しいと言ったくらいだ。
そこで どこでこの肉を手に入れたのか聞いてみたら、近所の肉屋だそうだ。そこの店では、毎週2頭の牛を捌いて売切れたらそれで終わり、次の週まで店を開けないという。したがって、予約がほとんどだそうだ。多少高いが、ミラノのレストランで食べるより数段安いし、新鮮で、おいしい。まして 料理する必要がない。生に近ければ近いほど美味しく感じる。
彼は、練習場から離れている所に住んでいるのに、近くに住もうとしない。それは、ミラノ市内よりここの街の方が快適な生活ができるからという。こんな美味しい物をしょっちゅう食べられるし、落ち着いている街だからという。ミラノの街は、働く街であっても家族が住む街ではないと言っている。
私も憧れるが、毎日、車で130kmもの通勤は、私には耐えられない。
それに もし美味しいお肉を食べたければ MARCOの家に行けば良いのだから。そして、もちろん 美味しいお肉にあわせたワインも出してくれる。


Fhoto; Michele と私
Fhoto;Marcoと私

コメント

  1. イタリアでも魚介類を結構食べますよね。
    だから日本食も口に合うのかな?

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