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2015年1月5日月曜日

ドクターの仕事3

明けましておめでとうございます。

年末にDUBAI遠征、明日から リーグ戦が再開されます。
チームのリズムは、出来てきたようですが、試合はやってみなければ分かりません。勝てば、波に乗ってそのまま行けるように思いますが!

それでは、ドクターの仕事についてですが、私もそんなに多くのクラブ、チームを見ている訳ではないので、これがすべてと言うことはできませんが、私が思う理想的なドクターは、ブラジル、サンパウロのクラブチームのドクターです。

その理由は次の通りです。

クラブが地元の大学、特に医学部と関係を持っているということです。サンパウロ大学の医学部出身のドクターが、チームドクターになるという事は、そのドクターをバックアップする大学があるという事です。これがすべてです。
契約した数人のドクターは、常にサンパウロ大学医学部の援護があり、全ての疾患、ケガに対応できるということになります。
また、医学関係だけにかかわらず、運動生理等、フィジカルに関しても関係を持てるという事です。


6月のワールドカップの終了後、私の20年来の友人であるドクターのサンパウロのお宅に伺い、色々なサッカー、ビジネス、医療の話をし、そして、最終日に彼の紹介で知り合ったイタリア系のブラジル人ドクターと食事をしました。彼は、今ではFIFAのブラジルドクターの責任者になっていました。
彼は、整形外科医で、専門は膝です。3人で食事をしながら、最初は、MRIの画像診断等の話でしたが、次第に話は、フィジカルトレーニングに移り、心拍数とか、持久力等のフィジカルの話になりましたが、彼は、専門外であるにも関わらず、ミランのフィジカルについて、いろんなことを私に質問してきました。私には専門外で全くその細かいことについて分かりませんでした。

私は、なぜ、そんなに専門外の分野の知識があるのか尋ねてみると、その答えは、ドクターは、フィジカル、メディカルの総責任者なのだから、理学療法士とマッサージ師と話すだけでなく、フィジカルコーチとも関係を持たなければならないのだと言うのです。

それでは、どのようにして知識を得たのかと問うと、大学病院には、運動生理の専門ドクターとも常に交流しているし、フィジカルコーチも最新の情報は、この運動生理のドクターから得ているというのです。したがって、専門外でも、運動生理のスペシャリストと常に交流し、フィジカルコーチとも緊密な関係を持っているというのです。また、栄養学等に関しても同様だと言っていました。

私は、こちらミラノにいて、日本のドクターはとても優秀だと感じていますが、スポーツドクターを成長させる環境が出来ていないと思います。
もっと立派なスポーツドクターと言えるようになるために、その環境を作ってあげることが必要です。
つまり、習うより慣れる環境です。派遣先の現場で一生懸命仕事をしていたら、知らぬ間にチームドクターは成長し、チームにおける身体の総責任者となっているというようにしなければならないのです。

ACミランの現在の若いドクターも5年前とは変わり、私から見てもかなり成長しています。
その理由は、常にその道のスペシャリストの所に選手という症例を持って行って勉強してくるからです。
これを5年も続ければ、身になるのは、当たり前かもしれません。そして、それは食事、病気、フィジカル、選手の家族への対応等、すべてについてです。

Jリーグクラブも、ぜひ地元の医学部ないし総合大学とで協力し合い、研究、教育という大学が行う役割の一部を連携することで、現場での実践が加わり、両者に実益をもたらすものと思います。

Jリーグが、社会にとって必要な環境を作ってあげることで、世界のトップクラスのスポーツ医療、優秀なスポーツドクターを養成することになると思います。

広島は、広島カープ、サンフレッチェ広島、広島大学が連携しているようなことも聞いています。

そして、JFユナイテッド市原千葉、千葉ロッテマリーンズが千葉大学と連携すれば、すばらしい。

鹿島アントラーズが、筑波大学 、ジュビロは、浜松医科大!

こんな組み合わせができれば、サッカー界のフィジカル、メディカルは、より向上するように思います。


ペデリネーリ、私、フミオ

追伸 海外トレーナー研修会の応募締切が迫っています。興味がある方は、お問い合わせください

㈱静鉄観光 谷津(やつ)  
      TEL: 054-251-6415             
 Email m-yatsu@shizutetsukanko.com





2014年12月16日火曜日

第4回海外トレーナー研修会のお知らせ

第4回海外トレーナー研修会のお知らせ
2015320日(金)- 326日(木)(57日)

詳しくは ㈱静鉄観光 谷津(やつ)  
      TEL: 054-251-6415             
 Email m-yatsu@shizutetsukanko.com

2014年12月7日日曜日

チームドクターの仕事2

昨日は、清水エスパルスの残留が決まり、ほっとしている。大榎監督とは、兄弟のような関係だから、他の監督だったらここまで思わなかっただろうが、とにかく、残留して良かった。
残留して良かったが、金がないクラブは、このような事が、これからちょくちょく起こるだろう。今までが上手く行きすぎだったようにも思うのは、私だけかな?

もちろん お金だけの問題ではないし、フロントの経験も重要な要素となることは間違いない。でも 補強すべきポジションを補強できなかったり、失敗すれば、 監督、選手がいくら頑張ってもしれている。それこそ、今年は、うまく行っても来年は、分からない。

ところで、本題に入ろう。

ミランのドクターは、どんな医者であるかというと整形外科医ではない。私が入る前は、整形外科医とその他のことをするスポーツドクターの2人でやっていて、この時は、うまくいっていたようだ。
それから、この整形外科医がいなくなって、残ったドクターが、すべてを担当し始めたからてから大変になったようだ。そして それから2年後に私は、ミランに入った。

彼は、第1専攻が外科(何の外科かは知らない)で、第2専攻がスポーツ医学らしい。
何しろ、整形外科的な知識はあっても経験がない。したがってすぐにスペシャリストの診察を受けに行くことになってしまう。
これには、良いこともあるが、ただの時間の無駄なこともある。こんな症例で、わざわざスペシャリストに診せる必要はないという事も、多々あるが、しょうがない。そして、ちょっとした切傷の縫合も救急病院に送ることもある。

しかし、良いこともある。
先日もスエーデンの腱のスペシャリストという医師にアキレス腱炎の診察を受けさせ、エキセントリック、アイソメトリックのトレーニングを使ってのリハビリを処方してもらい、エコーも面白い取り方をしていた。これは、我々にとってはとても勉強になり、得した気になった。

結論的には、現場では70%が、整形の領域だから、やはり、1人は、整形外科医が必要かもしれない。しかし、その整形外科医が、その道のスペシャリストを上手く使うことができ、自分の力量を誤ると、返って悪い結果になりうることもあるのだろう。

結局、経験と人間性だという事になる。スポーツ界の医療では、医師が何科であるとか関係ないかもしれない。